ごめん、複雑な思いを背負いながら、土用の丑の日なので鹿児島産うなぎ食べちゃった

懺悔します。申し訳ございませんでした。本日土用の丑の日、うなぎ食べちゃいました。鹿児島県大隅産、一尾1980円もする代物。涙が出そうなくらい美味しかった…。

ええ、もちろん知っています。ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されていることくらい。ジャイアントパンダやトキと同じレベルでの指定なので、保護しなければいけないということも。

なのでここ2〜3年は食べないほうがいいのかな?と控えるような方向で考えたこともあるし実際今年も無理してまで食べなくてもと思っていたのですが、昼前にママンから電話で「今日パパンは留守だから二人でうなぎ食べちゃお、買ってきて」と言われたので、なし崩しに従うことになりました。昼はうな丼、少し残しておいて夜には櫃まぶしと贅を極めましたよ。ちょっと後ろめたくもあったけれど。

稚魚の乱獲が一番の問題なんですけど、でももう既に蒲焼の姿で店頭に並んでいるこの子達に対しては、売れ残って廃棄されるより、美味しく頂戴する方が命に対しては失礼がないはず、とか正当化したりもして。

でもやっぱり小売店としては完売するようであれば来年の土用の丑の日に向けては発注を強化して売り上げを伸ばしたくなるだろうし、となるとやはり保護とは反対の方向への流れを作ってしまうことになるのかなあと気になります。

また、現在は養殖ウナギがほとんどとは言え、天然の稚魚を主に中国から輸入して、日本近海で成長させたというだけの意味の養殖なので、その稚魚までも人工的に魚卵から孵化させるような完全養殖の技術が広まれば、多少は絶滅の危機からは遠ざけることができるのではないかという考えもあるようです。実際、完全養殖の研究は現在も進められていて、10年後には実現するかも知れないのだそうですよ。

ま、いろいろ調べていると、その絶滅危惧種に指定という前提自体がどうなんだ?絶滅の危機に瀕していると煽ることで得するのは誰だ?というような穿った見方をする人もいるようで、全面的にではないですが、確かにそれも一理あるなと肯定したくなる感覚もわずかにあったりします。

江戸時代から続くらしい土用の丑の日の食文化をバッサリ辞めるというのも有りなのかもしれませんが。そもそもウナギの旬は夏ではありませんしね。でも個人的には天才的マーケティングの師、平賀源内氏の偉業なので乗っかり続けたい(笑)。なので代用でナマズを食べる案はわたくしとしては無しです。そもそも源内氏は「う」がつく食べ物が良いよ♪というところからウナギに注目させたので、「う」の文字が含まれないナマズに代役は務まらないというスタンスなのです。

建設的なのは、稚魚の乱獲が問題になっているので昔ほど気軽に食べられるものではなくなった、という認識を広めつつ、完全養殖の研究に取り組む人たちへの支援をしていくことかなあと思ったりしています。ウナギ完全養殖クラウドファウンディングとかあればいいのかなあ。

とにかく近い未来にはこの問題が解決していることを望みます。豪勢なものを食べたい時の選択肢に櫃まぶしが当たり前にある社会でありますように。

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