またまた悲しい知らせに涙が止まらない。類い稀なPOPソングライター・L⇔Rの黒沢健一氏、逝く

またまたNIPPON ROCKの大いなる才能が逝ってしまいました。今年はBOOM BOOM SATELLITESの川島さん、そしてつい一週間前にも朝本浩文さんが旅立たれましたが、まさか黒沢健一さんの訃報を耳にするとは思ってもみませんでした。彼がヴォーカル&ギターとして活躍していたL⇔Rというバンドが大好きだったので大変ショックを受けています。

そこまで詳しくないアラサー以上の年代層には、L⇔Rというと1995年にドラマの主題歌としてヒットした「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」という曲を歌っていたグループというイメージでしょうし、下手すれば一発屋のような扱いもされているのでしょうが、あの曲が世に出るまでに放ったL⇔Rの楽曲というのは、玄人好みのマニアックさを漂わせた、しかしずば抜けてPOPで懐かしくも新しい名曲が粒揃いなのであります。

それらの殆どは黒沢兄弟の兄、健一さんの手によるものだったので、活動休止してしまったL⇔Rが当時と同じ形で再開することもなければ、あの卓越したセンスを備えた新しい曲を聴かせてくれることもないわけです。これは本当に悲しい。

つい先日の11/25、L⇔Rはデビュー25周年を迎えたばかりで、それを記念して所属していたポリスターとポニーキャニオンが共同で「L⇔R25周年プロジェクト」と称して、過去の作品を再発売するなどの企画を年明けから進めるところだったのだそうです。懐かしい作品、レアだった作品が再び世に流通し、バンドも脚光を浴びて、もしかしたら再活動に繋がるかもしれなかったのに、それを待たずしての訃報。特に1996年の武道館ライブのDVD化は黒沢さん本人が強く望んでの企画だったそうなので、なんとも悔やまれますね。

わたくし、ニュースを聞いて「えーっ!」と大声をあげてしまいました。何度も何度も記事を読み返して、嘘だろう?嘘だろう?と放心状態でしばらく呟いてしまいました。そしてようやく心が落ち着いて、しまいっ放しだったL⇔Rのアルバムを引っ張り出して聴いております。聴きながら涙もこぼしております。

KNOCKIN’ ON YOUR DOORも悪くはないです。むしろ好きです。でもL⇔Rで3曲挙げるとすればこれかな。

「HELLO, IT’S ME」
CMソングや映画の主題歌にも使われて小ヒットしているのですが、そうなる前に、働いていたコンビニの店内放送で耳にして、何この名曲?と仕事が手につかなくなった、ひと耳ぼれした曲。その後この曲が入ったアルバム(初回限定盤CD)を買ったら、レコードみたいにA面/B面で分けたような形の2枚組になっていて、そのマニアックさに心底惚れてしまいました。

「Lazy Girl」
その後、過去の作品も買い集めたくなったタイミングで、企画盤としてLPレコード化されて買ったアルバム「Lefty in the Right」の1曲目収録曲。なんじゃあこりゃあ!レベルに度肝を抜かれる格好良さでした。この人ら本当に現代日本のバンドなのか?と。

「DAY BY DAY」
KNOCKIN’ ON YOUR DOORのヒット後にも幾つかのシングル曲が快進撃を果たし、「Let me Roll it!」というアルバムに収録されましたが、その中の1曲。黒沢さんの訃報を聞いて、真っ先に頭の中に流れたのは何故かこの曲でした。わたくしにとっては、L⇔Rといえばこの曲なのかもしれません。

流行にとらわれない、マニアックな名曲の数々は、だからこそ色褪せないと思います。あの頃と、そしてこれからを彩って下さってありがとうございました。黒沢健一さん、どうか安らかにお眠りください。

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