そして今日も小豆島で見た作品について。あと3週間ほどで秋会期が始まりますので、この機会をお見逃しなく、と言いたいところですがこの作品は会期関係なく設置されているようです。とにかく恰好良かった!
場所は小豆島の東の方の坂手港。その灯台跡地に燦然とそびえ立つこの造形物。題して「スター・アンガー」
ゆっくりした速さで回転しています。上に乗っかっているのは龍だそうです。海や島とのコントラストが際立って美しいと思いつつ、何か畏れ多い雰囲気も感じました。
朝のうちに見に行ったのですが、夜はライトアップされていて巨大なミラーボールのように輝くのだそうです。その姿も見てみたかったですね。きっと恒久保存だと思われるので、また再訪してみたいなあ。
このスター・アンガーの作者はヤノベケンジさんという方で、1990年代からたくさんの大型彫刻を手がけていらっしゃるのだそうです。わたくしは今回見るまで存じなかったのですが、数多のファンに支持されている非常に有名なアーティストなのだとか。はい、覚えましたよ、しっかり。
あと、坂手港の待合所の壁に絵が描かれているんですが、こちらも小豆島縁起絵巻という作品で、前回の芸術祭の時にヤノベケンジさんのコンセプトに従って絵師の岡村美紀さんが描いたものなのだそうです。これも大迫力で圧倒的でした。
さて。それらを踏まえて、非常に残念なことをしてしまったなあという後悔が2つ。
このスター・アンガーの展示場所から少し離れたところにアンガー・フロム・ザ・ボトムという別の作品展示がありました。こちらはビートたけしさんが構想し、ヤノベケンジさんが製作したコラボレーション作品です。古井戸の神様が巨大な化け物の姿として姿を現すという設定で、会期中は間隔を置いて水を吐き出すという仕掛けもある彫刻作品なのだそうで。作品を風雨から守るために地元の有志の方々が社を造って「美井戸神社」と名付けるまでの作品だったのですが、実は見逃しました。
観に行く気はあったんです。けど案内図などをよく見ていなかったわたくしが悪いのですが、この作品のすぐ近くには車を停める場所がないのだそうですよ。
スター・アンガーを見る際に港から少し離れた芸術祭用の駐車場へ車を止めたのですが、聞けばアンガー・フロム・ザ・ボトム見学用の駐車場も同じ場所でした。駐車場から港へ歩き、また駐車場へ戻る、それだけで暑くて汗だくになり、車のエアコン効かせてカーナビをセットして暑さも落ち着いて、いざ出発!と意気揚々と駐車場を出たのに、途中で「その駐車場に戻って車を停めてから歩いて来てね」と言われ「はぁ…じゃあもういっか…」となってしまったのでした。
最初から、この駐車場に停めて2つの作品を歩いて見て回ろうと調べて知っていれば、心折れることなく見に行けたのに。ま、秋会期だとあの距離歩いて汗だくにはならないと思いますが、スムースな回遊のために頭に入れておくといい情報かもしれません。
あともう一つの後悔はというと、高松市美術館でヤノベケンジさんの作品展「ヤノベケンジ シネマタイズ」が開催されていたのです。9/4まで。お、お、お、終わったのかよ…。
下調べしておけば高松に前泊した日にでも、一便早く出発して見に行けていたのに。最終日にでもギリギリで滑り込めていたのに(また改めて書きますがこの日そんな余裕は皆無でした)。スター・アンガーを見た後で、ヤノベケンジさんのことを知った後で、実は作品展やってたんだよ〜という情報を得たのはかなりショック。勿体無いことしたなあと悔やむばかりです。こんなことのないように事前の情報収集は怠らないようにしていきたい次第です。