昨日は柄に似合わずちと固い話をしてしまいました。ほろ酔い上機嫌になっての犯行であることは否めません。それで今日は皆様ご期待どおりのビールクズBlogでございます。
あんなことをつらつら書きながら何を飲んでいたのかというとこれです。瓶入りグランドキリンシリーズの最新作「梟の森」です。ふりがな振ってくれないと「ふくろうのもり」って読めませんがな。
これがまた個性的なビールでして、まず無濾過タイプ。通常のビールは酵母を濾過しているわけですが、これは入ったままです。なので色も濁っております。
いつもならここで、グラスに注いだ写真も載せたりするのですが、今回は載せません。いや、載せられません。何故かと言うとですね、ほんとに濁り具合が見事でして、そのせいでグラスの表面がしっかりと反射するようになって、汚い部屋の様子がくっきりと写り込んでしまったのです。普段と同じように撮ったのに、黒ビールでもああならなかったのに。
それにしても意外なことに、グランドキリンブランドとしては無濾過のものはこれが初の製品なんだそうです。そういや前に飲んだ覚えがあるのはセブンイレブン限定か何かの別ラインのものでしたね。
で、濾過していないと何が違うかというと、キレがあるビールとは正反対のまろやかな飲み口に感じるのです。そう言っておいてそれが無濾過のせいじゃなかったら笑えますけど。んー、でもリンゴジュースでも透明なのと濁っているのがあって、口当たりが違うじゃないですか。ああいう感じに思っておけば間違ってはいないと思うんですけどね。※個人の感想です。
この梟の森は、無濾過に加えて、さらに味と香りにやわらかくほんわりとした特徴があります。それを感じさせるのは何かと言うと小麦麦芽です。通常のビールに使われる大麦麦芽に加えて小麦麦芽も使用しているのだそうです。ほんとにこれが、瓶を開けたら小麦粉の袋を開けた時のような香りがほのかにふわっと漂うんですよ。
あれは確か今年の春先、キリンの一番搾りで「小麦のうまみ」っていう限定品があったのですが、あれを飲んで覚えた「小麦麦芽を使ったら味がこうなる」という公式が、この梟の森でもしっかり判りました。これもまたやわらかいんです。春のような風味。
しかし、この梟の森を出してきたのはこれからが冬本番という今。この季節らしさを加えるため(かどうかは勝手な想像なんですけど)アルコール度数をなんと7.5%と高めに仕上げてやがります、もとい、いらっしゃいます。
それと、よくわからないのですが、メーカーのニュースリリースによれば、当社独自のディップホップ製法を採用しているのだということで、通常は行わない「発酵過程でさらにホップを漬け込む」という作業を加えて複雑な香味を引き出しているのだとか。
あんまりよくわかりませんが、でも確かに、春先に飲むほんわかとした柔らかい小麦ビールよりは、旨さ苦さ飲みごたえがしっかりしている印象はありますね。寒い冬の空気の引き締まった感じも兼ね備えているような。
ネーミングもラベルのデザインも愛らしい雰囲気なので、それ目当てでもお試し下さいませ。苦苦なビールが得意でない方にも飲みやすくて良いかと思います。