んもー。こんな展開は考えていなかったので、どうすりゃいいのかね？というような困った話です。自分には関係無い話だと完全にスルーしていましたので。さあ、ちょっと勉強しないと。

自分以外に従業員はいない一人会社。妻も子も扶養家族はいない（寧ろ未だ親の扶養下に置かれかねないくらいの）独り者。そんなわたくしなので、マイナンバーとか言われても「あー、なんかそういうの始まるみたいよね。個人情報的なものが筒抜けになるのは嫌な印象だけど、何かしらは便利になるもののはずだよね」位に思っておりました。

たまたま月末近くに信用金庫へ行った時、窓口での待ち時間に経済新聞を読んでいたら、会計ソフトを扱う会社数社がマイナンバー対策のツールの広告を出していたのです。「御社のマイナンバー対策は大丈夫?!」みたいな見出しがついていましたが、「よーわからんけど自分一人だから大丈夫じゃろ」と高をくくりつつ、10月から順次マイナンバーが郵送で通知されるということまでは知りました。

そしてここへきて急展開。得意先社長から、次回の出張先でのアルバイトスタッフ募集を弊社で請け負って欲しいとの依頼が。いつもは出張先の派遣会社やお付き合いのあるイベント会社に外注する形でお願いしているのですが、安心な分コストもかかるということで、経費節減策としてその案を思いついたと。

今時なんだからネット上で求人も出来るでしょ、と言われ。確かに弊社設立後すぐの地元での仕事の時には、薄氷の上を歩いて行くような恐る恐るの感じで自分でやり遂げてはみたのですが、精神的にゲッソリしました。今度は地縁血縁も全く無い土地でのこと。まあ実際地元で引き受けた際も地縁血縁が必要だったかと問われれば、そういう場面はほぼ無かったのですけれど、やはり見知らぬ土地でアルバイトを募集して勤怠管理をするというのはなかなか手強いことのように思えます。

で、でもまあそう頼まれるんだから仕方ないかと思っていた矢先の、そういやマイナンバーとか関係あるんだっけ、という疑問。調べると「しっかり関係あるよ」ということが判明して、また一つ引き受けるのを躊躇する理由が出来てしまったのでした。

まだ情報を集めている途中なので、不確かな部分もあるかもしれませんが、頭を整理するためにも書いておくと、まず、今回のような20日くらいの短期アルバイトさんであっても、雇用するからにはマイナンバーの収集と管理が必要になるとのこと。うへー。正社員だけかと思ったらそうじゃないんですね。

結局のところ、どんなに短期であっても源泉徴収票を作る際に、マイナンバーの記載が必要になるので、人を雇って賃金を払う＝マイナンバーを収集する必要がある、ということなんだそうです。

そして、マイナンバーを収集する際には、収集する理由（例えば「源泉徴収票の作成のため」とか）を明示して、他の人に見られないよう配慮した方法で収集しなければならないのだそうです。担当者以外誰もいない部屋で受け取るとか、そういう感じの努力が求められるのだそうです。

収集したらしたで、必要があれば厳重に保管、必要が無くなれば速やかに破棄。お金の事に直結する情報なので、住所やらメールアドレスやらといった個人情報よりももっとシークレットで、流出させたら厳重な罰則と社会的信頼の損失が待っていると言う恐ろしい情報を握らされるわけです。

だから短期アルバイトさんを募集せよという指令にしても、以前行ったときとは違い、そのマイナンバーを集めて厳重に保管して、会社の信用を損なわないようにきっちり管理せよという面倒臭いプレミアムが付いてくるわけです。うー、なんだか割に合わないような…。

しかもですね、前回引き受けた時には、結局のところどのアルバイトさんも、勤務日数や時間などから、源泉徴収については甲乙丙の丙の区分が該当するので、結果的に源泉徴収税を預かる事もなかったし、源泉徴収票を税務署に提出する義務も発生しなかったのですよ。

なので今回も結果的にそうなる見込みでほぼ間違いないのです。しかし、そうであってもマイナンバーは収集しなければいけないという現実…。結果的に必要ないだろうに、集めて厳重管理だけはしなければいけないとか、なんというシステムだと小一時間…。

結局この制度って、税務署が税金の取りっぱぐれが無いようになって、雇用主側は負担が増えるだけというとんでもないものかもしれません。いや、お上と有能な政治家先生が決めたものにそんな言い方は不謹慎ですね。

まあ、そんな不安材料を抱えつつも、結局は弊社で引き受けなければならないという展開になりそうなので、マイナンバーの事、もう少し良く勉強しておこうと思います。