ヱビスの歴史上初めての上面発酵に挑戦。優雅で柔らかで、春らしくなってきた季節にぴったりの「YEBISU 華みやび」

最近は体調のことなどもあって、あまり自宅でビールを飲んでいないのですが、気になるのを見つけたので今日は久々に飲んでみます。賢明な読者の皆様は、あーネタに詰まったんですね、と推理されていると思いますが図星です。

その気になる銘柄の名前は「YEBISU 華みやび」です。100年以上の歴史を持つヱビスブランドで初めて、上面発酵で作られたビールなのだそうです。

日本で流通するビールの大半は下面発酵のラガービールなのですが、これは10℃前後の低温で発酵させます。対してこの華みやびの上面発酵は20℃前後の常温で発酵させます。大雑把に言うと前者はスッキリ系、後者はフルーティ系の味になるものが多いです。

名前の上面とか下面とかっていうのは何かと言うと、使用する酵母自体も違っていて、発酵した後で酵母が下に沈むタイプだから下面発酵、表面に浮き上がるタイプだから上面発酵、という違いから名付けられているようです。

近頃はヱビスのラインナップでも香りに特徴ある製品が多く出ていますが、違う酵母で発酵の過程まで変えたヱビスとなると、どんな感じになるのでしょう。期待を高めてプルタブを開けてみます。

缶にもホワイトビールと書かれていますが、非常に薄い色。かといって濁りはなく透き通っていますね。そして立ち込める香りは、ヴァイツェンっぽいバナナ風のフルーティな香り。

飲み口はスルッとしてどこかふんわり。小麦麦芽を一部使用しているそうです。ここ数年、春先に店頭に並ぶ小麦麦芽使用をウリにしたラガービールほどは小麦小麦していませんが、苦味も控えめで柔らかい口当たりと喉越しは、やはり今の時期にぴったりに思います。スルッとはいけるけれど、じっくりと風味を楽しみながら少しづつゆっくり飲んでいきたい味わいですね。華みやび、うまく名付けたもんだ。

ただまあ、こういうタイプのに飲み慣れた人だと、うっすい薄いヒュー●ルデンみたいに思えてしまって物足りなさを感じるかもしれませんが、ここはヱビスの新しい挑戦ということで、わたくしは大目に見てあげたいな、と。普段通りに「ちょっと贅沢な」味を期待して、あれ?こんな風味のビールもあるんだ!という驚きから発酵の違いを知り、ビールのバリエーションを知り、上面発酵(エール)ビールもイケる派が増えてってくれると嬉しいんですよ個人的には。YEBISU 華みやびにはそんな期待もしています。

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