なかなか仕事が思うように進められず気が沈んだり苛立ったりしています。気分転換に散歩にでも出掛けたいところですが生憎の雨にその思いつきも奪われております。
ずっと閉じこもっているので大して取り上げたいようなことも見つからず、少々困っていたのですが、画面隅で垂れ流し続けているTwitterでふと目に留まったのが、辻仁成さんのツイートでした。
ご自身の詩の朗読作品の音源がYouTubeにアップされているのを共有したツイートでしたが、それを見て「うおっ!懐かしい!そのCD持ってる」と声をあげてしまいました。もう23年も前の作品だそうです。
これはECHOESというバンドのヴォーカリストだった辻さんが、解散後に小説や詩の方面でも才能を発揮し始めた頃に、シンセサイザープログラマーの松武秀樹さんと組んだユニット「BEAT MUSIK」としてリリースした「抜本的政治改革」というアルバムのオープニングトラックでした。
詩の朗読にコンピューターサウンドを組み合わせるという、それまで自分が聴いた事もない音楽を不意に呈示されて、戸惑いつつも結構クセになって何度も聴いたのを覚えています。
それまでは辻さんと言えばECHOESのような直球ロックサウンド(でも歌詞は意外とシニカル)をぶつけてくる人というイメージだったので、かなり驚きました。まあ結構心酔していたので小説や詩も熱心に追いかけて読んでいたから、割と自然に受け入れられたのかなと思います。
さっきの「ピリオド〜結晶」もいいけど、2曲目に収録されていた「今日を頑張った」があの中では一番好きだったなあ。やっぱり疾走感のあるサウンドが自分の好みみたいです。
うーん、やっぱり恰好いいなあ。ごくマニアックな人にしか支持されないものだと思うけれど、この感じは20代の自分が憧れて攻めてみたい大地でしたね。
実を言うと早くも来週に、またちょびっと詩の朗読なんぞをやることになっているのですが、今回のが終わったらしばらく詩人ぶった諸々は休業しようという心境になっておるのです。まあ終わってみたらまた気持ちがコロッと変わったりするものですが。そしてそれ以前に23年前のコレ聴いたら、うーん、ここから感じるものを自分の中で消化して、これくらい恰好いいものは作れんもんかね?とか頼まれてもいないのに悩み始めるのですよ。性分と言うか業ですね業。
ま、積み上がった本業を片付けてからですね。はーい、頑張ります。