統一地方選挙の投票日から一夜明け、開票結果が確定しましたね。わが地元の愛媛県議会議員、松山市・上浮穴郡選挙区も16名の当選者の顔ぶれが決定しました。先ずは選挙戦を終えた立候補者の皆様へお疲れ様でしたと労いの言葉を贈りたいと思います。
それにしても。松山市の投票率が39.81%にとどまってしまったという事実に、なんともやりきれなさを感じております。市内の有権者の6割以上が、投票に行かなかったというのです。もちろん、その6割の中には高齢であったり病気だったりで、どうしても投票所へ出向くのが困難だという方々もいらっしゃるのは理解します。
けれども今日もテレビのニュースで、選挙があったことを全く知らなかったとか、誰に入れればいいのか全然解らなかったので行かなかった、と当然のような顔でインタビューに答える若者らを見ていると、呆れるとか憤るとかを通り越した、やりきれない悲しみのような感情に包まれます。
もちろんわたくし自身も、今回の選挙に関しては、あまり情報集めも多くは出来ず、この人に投票したのでいいのかなあという迷いも投票を終えるまで拭えず、結果的には積極的な支持ではなく消去法で決めたわけなのですが。しかし現在の選挙制度では、是非この人にと思える人がいなければ、一部の政策だけは自分の考えと合うという位でも、よりマシだと思える候補に投票するしかないのです。そこで棄権をしてしまうのは意味が無いどころか、特定の支持層にだけ利益をもたらすような固定票を持った候補者を利するだけなのですから。
ところで、この地から遠く離れた千葉市でのことですが、市議会議員に立候補した上野竜太郎さんという方がいました。25歳で自称ひきこもりニート、ポスターは手書きでセブンイレブンにてコピーしたものを使い、選挙費用は約8000円ほど。人によっては「議員をナメてんの?」と思うかもしれませんが、自分の力でお金をかけずに、主張したいことを自分の言葉で(しかも胸に刺さる名文でした)多くの人に届ける為に独自のアイデアで頑張っていらっしゃいました。結果、得票数1399票で議席を得るには足りませんでしたが、供託金没収を免れるくらいには千葉市民から支持を得たのです。今回の選挙戦で一番心に残ったのは彼の健闘でした。何より、可能性がある限り諦めてはいけないという、忘れていた大切なものを思い出させてくれました。
自分自身も、単に趣味的なイベントとして選挙を楽しむのではなく、もっと生活に密着したものとしての政治に関心を向けなければならないし、それを具体的にどう自分のアクションとしていくかも決めていく必要があるなと痛感しました。単なる愚痴のような批判から、世の中の為にさらに一歩踏み出すことがそろそろ必要なのではと、今回の選挙結果を見ていて思いました。