土曜なのでお休みであります。暖かくとてもいい天気なので出掛けたい気持ちもあり、運動不足がかなり体に悪影響を及ぼしている感じなので体を動かしたい気持ちもあり(同時に面倒臭い気持ちもあり)、しかし急ぎではないがこなさなければいけない雑用もあり。どうしようかなと思案しているうちに時間がどんどん過ぎていきます。じゃあ、散歩するか。
ということで、久しぶりに松山城のあるお城山へ登ってきました。街の中心にこんなプチ登山も出来るウォーキングコースを配備してあるのは松山の良いところだと思います。お城山は正式には勝山という名称があって、標高132mあります。観光向けのロープウェイやリフトで中腹まで登れるようになっていますが、徒歩で登れる登山道もあって、健康のため毎朝登っている年配の方なんかもいらっしゃいます。この生活密着感と国際的観光名所のミクスチャー加減を眺めるのも密かに楽しかったりします。
さて、桜も開花したという噂も聞きましたし、どれくらいのもんかなと咲き具合チェックを兼ねての山登りです。暖かかったので上着など置いてきて、Tシャツの上にデニムシャツを羽織っただけの恰好でしたが、もうロープウェイ終点の長者ヶ平(ちょうじゃがなる)まで登った時点で汗だくでした。初夏のような陽気ですね。
本当にいつ振りだろうという位久々の訪問だったので、少々ビックリした変化を二つ。一つ目はいつぞやの、愚陀仏庵を崩壊させてしまった土砂崩れの跡。仮のものだと思いますが、今はこんな風になっているんですね。写真の中央辺りが愚陀仏庵のあった場所です。あと少し土砂の勢いがあったら萬翠荘にも被害があったんだなとよく解る眺めが痛々しいです。
もうひとつ。長者ヶ平から艮門(うしとらもん)へ続く道がかなり大規模に改修されていました。ここは観光ルートとは違う、言わば業務用の通用口のような通路なのですが、かなり大掛かりに手を加えていましたね。この辺りは野鳥の水飲み場が設置されていたりする場所だったので、そういう自然あふれる場所が失われる事は残念でならないのですが、観光客も多い場所で非常事態があった際に緊急車両も入りづらいという問題点もありましたので、それを解消するためには仕方が無いことかなとも思います。折角なのでバリアフリー面にも活かせる改修だといいなと個人的には考えますが、実際はどうなるでしょうか。
で、肝心の桜です。長者ヶ平から石段を上って石垣の脇を通り、揚木戸門跡(あげきどもんあと)のところに出ると、こんな感じで咲いております。
綺麗に咲いておりますが、でもこれはいわゆる一般的な桜のソメイヨシノではなくて、陽光(ヨウコウ)という品種の違う桜なのです。このヨウコウという桜は、松山市の隣の東温市にお住まいだった高岡正明さんという方がアマギヨシノとカンヒザクラを交配させて生み出された品種なのです。ソメイヨシノに比べると、少し赤みが強い色の花びらであることと、一足早く咲くという特徴があります。こちらはこちらで美しい花を楽しませてくれます。
ではヨウコウが満開だからソメイヨシノはまだかなと思いつつ上がりますと、やはり予想通り、開花し始めといった感じでした。見所のひとつ筒井門(つついもん)の前の桜もまだこんな感じで花はほとんどなし。
太鼓門(たいこもん)の手前の巽櫓(たつみやぐら)の角で、ちょっとだけ咲いた木を発見。
山頂広場では数本の木がたくさん花をつけていましたが、全体的に見ると、こいつらちょっと気が早いって感じの印象でした。
天守閣のすぐそばの木がちょっとだけ花を開かせていました。
この様子だと山頂は来週末ぐらいが見頃になるのでしょうか。週間予報では明日から来週中は雨のマークが多いようですが、なるべくいい天気が続いて長く桜の花を楽しませてほしいものです。