酔った勢いで、芝居のことについて少し書いてみた。ヴォーカルだらけって例え話のやつ。

さあ今日からダイエット、とか思ったら飲もうぜって誘われたりしませんか?わたしはあります。なら断れよって話ではありますが、潤沢な人間関係大事〜。

そういうわけで不意に飲みに行く事になったのですが、いろいろと話をしていて、流れ上わたくしが以前所属していた劇団の話とか芝居の世界の話をすることになりました。

そうは言っても、わたくしは単にとある地元アマチュア劇団に4年ほど籍を置いて、その公演に関わっていたというだけのことで、決してプロの俳優だったとかいうことではありません。仲間達はプロを目指すとか言っていましたが、自分自身はそういう気持ちは希薄でした。でもアマチュアなりにも公演のチケットを販売するという時点で、対お客様という意味ではプロとしての意識を持たねばならない、という風には考えていましたけれど。

で。いろいろと罵詈雑言やらもありつつ、でもそれ真理だよなあと思う事もありつつ、話が盛り上がったわけです。

その中で、わたくしが当時の松山の演劇シーンで欠けてるなあと思っていた事の話も出てきたわけです。これは演劇のなんたるかを知らなかった(今でも知っているとは思えませんが)割には、というか知らなかったからこそ気づけることなんだと思うのですが、今日もそれを久々に持ち出したら、その通りだと言われたので、多分間違いではないのだと思います。

こう言ってはなんですが、アマチュア役者って、とにかく自分が主役だと思っている人が多いように感じます。自分が舞台に立っている時は一秒でも多くスポットライトを浴びたい、という風に考えている人ばかりのように。でも、それは違うんじゃないかとわたくしは思っていました。

実はわたくし自身、自分が役者になりたいという夢を持って劇団に飛び込んだわけではないので、そこから視点が違うわけなんです。なので、好きだったロック系のバンドサウンドに例えて、こういうことを言っていたのです。

今このシーンで舞台上に4人立ってるでしょ。で、4人ともが自分が脚光を浴びることを考えているけれど、このシーンではあの役がヴォーカルなんだよね。だからあなたはギターで、あなたはベースで、あなたはドラムス。それなのに、ギターを置いて歌おうとしたり、ドラムがヴォーカルを掻き消す勢いで叩いたりしても、バンドサウンドが滅茶苦茶になるだけでしょ。ドラムやベースの役はシーンをテンポよく淡々と引っ張ってって、4小節くらいの必要なシーンでビシッとソロを決めればそれで充分観客の心に響かせられるんだよ、と。

まあこういう例えが正しいのかどうかは色々な考え方があるとは思いますが、自分が脚光を浴びるために舞台に立つのではなく、芝居の作品全体を良いものにする為に舞台に立つ人達と、一緒に舞台を作っていきたいなあというのが当時の自分の思いでした。ですが、前者の心持ちでいる方も多く。まあそれも間違いではないと思うのですが、だったらヴォーカルの腕をもっともっと磨けよと。それはそんな容易い道じゃないぜよ。

というような酔っぱらった戯れ言を今日は書いてみました。自分の居た劇団も自然消滅してしまったし、知る限り淡々とベースやドラムを鳴らすように演じる役者もいないので、この地で芝居の世界に戻るつもりはさらさら無いのですけれど、こういう感覚が解る輩がいたら、手を組んで何かやらかしてみたい野望は密かにあります。内緒ですけれどね。ほんと、内緒で。

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