さよならThe Blue Marble(でもまだ続く)

昨日は色々とお世話になっているカフェ「The Blue Marble」の閉店の日でした。残念ながら閉店当日にはお店にお伺いできませんでしたが、その2日前にはオーナーの藤山さんにお会いしてご挨拶をしておきました。閉店は未だに信じられない知らせなのですが、人生には様々な事情が起こるものなので、また新しい出会いなどに期待します。

閉店と言っても、オーナーである藤山さんが事情によりお店から退くということになったけれども、周囲の人たちの支えでお店そのものが無くなるわけではないのだそうです。ひとまず3月中は、ここしばらく店長としてお店を切り盛りされていたスタッフのなっちゃんが、短期間のご自分のお店として引き続き営業をされるそうですし、おそらく4月からは、藤山さんの意志を引き継いだどなたかが同じ場所で飲食店をされる準備をしているとのことです。

藤山さんとはThe Blue Marbleよりも前、大街道で10年続けられたNaturelというお店を開店させる前からのお付き合いです。仕事でオーストラリアに住まわれていて、郷里でカフェを開きたいという希望で松山へ帰って来られたすぐ後ぐらいに、恩師のような方に紹介して頂きました。その頃はまだ自分は一介のコンビニバイト野郎だったのですが、一人の人間として分け隔て無く面白がってくれました。

そしてまだその当時は、後に遂行するワーキングホリデー in NewZealandの計画すら立てていない頃でしたが、実際にアクションを起こしてみようという時になって、オーストラリアで生活されていた藤山さんの体験談はいろいろな形で支えになったのでした。

わたくしがニュージーランドから帰国してからも、Naturelへコーヒー飲みがてら遊びに行って、お客さんが少ない時には色々と話し相手になって下さって、様々なことを勉強させてもらいました。実はほんの短い間だけですけど、ウェイターのアルバイトもさせてもらったことがあったのです。ちょっと忙しいので皿洗いだけでも代わりにしてもらえたら助かるんだけどと言われて軽く引き受けたのですが、今思えば帰国後もなお定職に就かないわたくしを案じて配慮して下さったのではないかと思います。

Naturelに続いて姉妹店のThe Blue Marbleが開店して、Naturelとは違うお店の雰囲気を、わたくしはとても気に入りました。移動手段が主に自転車のわたくしにとっては、自転車を締め出すような当時の大街道の雰囲気にはうんざりしていたので、The Blue Marbleの立地はとても行きやすくもありました。何より、三方がガラス張りで明るく風通しの良い開放的なイメージがとても居心地よく、Naturelよりも気軽に立ち寄るようになりました。

美味しいコーヒーを頂くだけではなくて、この空間を活かして何かができればいいな、というぼんやりとしたイメージは開店当初からあったのですが、それを実際に「つぎの朗読会←」の開催場所として快く提供して頂けたのはとても嬉しく思いました。東日本大震災をきっかけに、休眠中だった詩の朗読会を自分が再開させるにあたって、場所をどうするかというのは大きな課題だったのですが、藤山さんの「いいよいいよ、うちの店を使ってやってよ」というサラッとした一言で、全てがうまく進むようになりました。このことに関しては感謝してもし尽せません。

藤山さん個人はカフェの経営者ではなくなりますが、志はそのままに、また新たな道を歩み始めます。The Blue Marbleも、経営者やもしかしたら看板も含め、新しいお店としてスタートを切る予定です。なので、閉店するという知らせが広まって、あちこちから「もう最後だから」という声が聞こえてくるのですが、わたくし個人的には、あんまり「最後」という感覚は無くて、一続きの中の新しい段階というような、レベルアップのような、とにかくしんみりするのではない希望に満ちた感覚を覚えています。

明日は常連さんを招いてのサヨナラランチパーティーが行われるのですが、思いがけなくわたくしにも招待状を下さったので、折角の機会なので有難く出向いてみることにしました。蚊帳の外になるような不安も少しはあるのですが、心揺さぶられる新しい出会いを期待して、楽しい時間を過ごしてみたいと思います。

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