今日は衝撃的なニュースが飛び込んできましたね。国会のあれこれにも毎日衝撃を受けていますが、そういうのではなくちょっと柔らかい話で。子供の頃から馴染みのある明治のスナック菓子「カール」が製造販売を縮小して東日本での販売を終了するというニュース。
突然のそんなニュースに驚きましたが、実はもう既に3年ほど前から、生産中止するか否かの検討がされていたのだそうです。ポテト系スナック菓子の人気に押されて売り上げが伸び悩んでいたからというのが主な理由なんだそうですが、それなら昨年の天候の影響でジャガイモ不足だという今なら巻き返しのチャンスもあったんじゃないかと思ったりもするんですが、そう簡単に撤回できるような話でもないようです。なんせ最盛期の3分の1以下の売上に落ち込んでいるのだということですから(それでも売上60億円)。
カール販売終了の東日本エリアとは、福井県以東、岐阜県以東、愛知県以東、となります。京都府、滋賀県、三重県との境で日本はカールの有る国と無い国の二つに分断されてしまうわけですね。
幸いにして、と言って差し支えないと思いますが、わたくしが住んでいるのは西日本地域なので、今後もカールを手に入れることは難なくできます。しかし種類も「うすあじ」と「チーズあじ」の2種類に絞られてしまうのだそうで、カレーあじとはサヨナラしなければならないのは残念です。
ところで、このカールのニュース、わたくしにはもう一つ驚きが隠されていました。実は現在カールは全国5カ所の工場で生産されているのだそうです。その5拠点体制を1カ所に集約して生産を継続するということなのですが、その1カ所に選ばれたのが我らが地元の松山工場なんだそうです。明治の子会社である四国明治の松山工場が三津地区にあるのだそうですが、9月以降はそこが日本で唯一カールが生産される場所となるわけですよ。
えー、これ、日本でただ一つのカール工場を見学して作りたてのカールを試食するツアーなんてのを航空券と宿泊券をパッケージにして東日本に売り込んだら意外といけるんじゃね??
なんてことを考えたのですが、いかがでしょう四国明治の皆様。工場の近くにはポンジュース発祥の地もあるそうなので(石碑が建っているだけだそうですが)ポンジュースとカールの聖地みたいな感じで三津地区を売り出すとか巡礼散歩&三津浜焼き食べ歩きにシメは三津の渡し舟とか、楽しそうだと思うけどなあ。まあ工場見学というのを受け入れる体制づくりが大変だと思うので、外野が勝手にこんなこと言ってたら怒られるかもしれませんね。
あ、そうそう、さらにもう一つ驚いたことがありました。わたくしが愛しているのは「うすあじ」のほうなんですが、この「うすあじ」って「チーズあじ」よりも古くからあるカールの元祖の味だと信じ込んでいたんですが、実は歴史はチーズあじのほうが古く、しかもチーズあじが関西で今ひとつ売れ行きが芳しくなかったために、関西人の好みに合う製品をと開発されたのがうすあじなのだそうです。これは知りませんでした。
ちなみにチーズあじはカール生誕の1968年から存在していたそうで、同期生にはチキンスープ味というのがいたそうです。うすあじはというと1971年生まれ。なんとわたくしと同い年。1971年って日本にマクドナルドが上陸した年でもあるし、日清カップヌードルが生まれた年でもあるし、日本の食文化が大きく変わった節目なんですよね。まさかカールまでとは。
そんな日本中で長く愛されてきたお菓子が、一部地域で一部の味だけしか楽しめなくなるのはとても残念に思います。ですが、これ最近良く聞く言葉で納得するしかないのですけれど、そうやって消えていくことを惜しむのであれば、日頃からもっともっと買って食べて愛してあげるべきだったのです。そうすれば消えずに済んだかもしれないのです。わたくしも、こんな風に言ってるけど、ここ半年くらいでカールを食べた覚えがないですね、ポテチは週に一度は食べているのに。ああ、もっと食べてあげれば良かった。明日カレーあじ買いに行こう。