ネタバレしないように薦めるのは難しいんだけど、「シン・ゴジラ」は非常に良かったので皆様もお見逃しなく!

昨日のフライングゲットした「愛媛づくり」のことを書くために差し替えたネタを今日は書くことに決めていたのですが、いざ書こうとすると、どう書けば伝わるのかが全くわかりません。ファーストデー割引で観た「シン・ゴジラ」の話。

当初はそこまで興味があったわけではないので、公開のニュースを耳にして絶対観に行こうと即決するほどの期待感も無かったのですが、Twitterで意外な人たちが、「観に行った、良かった、もう一回観たい」という感想を流していたので興味が高まりました。それも、特にコアなアニメファンとか、映画マニアとかいうのでなく、割と興味のベクトルがバラバラの人たちが個々にツイートしていたので、何かあるなとピンときたのです。

調べてみたら「脚本/総監督 庵野秀明」。あー、こりゃこりゃ。それはみんな騒ぐわけだ。庵野さんは言わずと知れた「新世紀エヴァンゲリオン」の作者。わたくし、エヴァについてはリアルタイムでは全く興味なかったのですが、ある時ふと興味が出てTVアニメ版を三日かけて一気に見て、はまり込んだのですよ。ああ、だからそういう騒がれ方なのかと腑に落ちたわけです。ただし、エヴァンゲリオンを観たことが無い方でも楽しめます。エヴァマニアの方は「まんまエヴァ」「ゴジラを使って実写版エヴァを作りやがったな」というくらい重ねて見られるそうなのですが、わたくしはエヴァを想起することもなく、一作品として観られましたので。

で、実際観に行って、わたくしも「観に行った、良かった、もう一回観たい」という感想を持っております。ネタバレ的なことは書きたくないし、そこまで突っ込んで書くには2回以上観ないと解ったようで解っていない部分がいっぱいあるし。

わたくし、特に怪獣映画が好きということもなく、実を言うとゴジラシリーズなんて今まで一度も観たことがないんです。あ、1本だけあるんですが、1998年製作の海外版GODZILLA。これ、興行自体は失敗ではなかったのですが、ゴジラファンに言わせると「あれはゴジラじゃない」「ゴジラシリーズにはカウントしない」という評価なのだそうで。確かにわたくしも、観た当時はそれなりに楽しめた記憶はあるのですが、今や全く印象に残っていないし、L’Arc-en-Cielの侵食〜lose control〜って曲のことしか覚えていません。

で、話は戻りまして、わたくしと同じくそういう感じの「ゴジラシリーズなんて観た事ないわ」という人こそ、観てみた方がいいんじゃないかなと思えるのが「シン・ゴジラ」の魅力でありました。虚構の話なんですけど、作り込み方が細かくて、ものすごく現実味を帯びた話に思えてきます。

ネタバレになってしまいますが、この設定と展開は2011年の春に日本にいた人ならみんなそれぞれの立場で味わったあの感覚を想起させる話だなあと感じました。だからこの作品のゴジラはあの施設のメタファーなんだろうなと。

そして、怪獣が暴れて街を破壊して、というようなシーンの迫力も魅力ではあったのですが、それよりも官邸の会議室の様子、そこで物事が動いていくプロセス、などが非常に面白くて、逃げまどうけれどどこか他人事のような群衆の描写と相まって、フィクションなのにドキュメンタリーを見せられているような引き込まれ方が非常に面白かったです。

なので、これネット上では多くの人が言っているのですが、ゴジラシリーズを観た事ない人ほど、シン・ゴジラを観た方が良い、とわたくしも思ったのでした。

それとですね、松山でも2013年5月頃に愛媛県美術館で開催されたのですが、「館長庵野秀明 特撮博物館」という巡回展がありまして。もしあれを観に行かれた方でしたら(多分言われなくとも行く人だと思いますが)、間違いなく「シン・ゴジラ」も観に行った方がいいです。あの展示で紹介された数々のテクニックや舞台裏が、こんな形で一本の映画になるんだということが体感できて、より一層楽しめます。

あと、これはネット上で見かけた意見で、言われて気がついたのですが、こういうタイプの映画にありがちな、ヒロインとの妙なロマンスが生まれるシーンも、任務を全うする人たちが自分の妻子への思いと葛藤する(=足を引っ張る)シーンも無いのですよ。ストーリーに入り込めてすんなり進んでいく感じが不思議だったのですが、そういうヒューマンドラマはこの作品に必要無いと判断されればバッサリ斬っている姿勢が、作品への没入感を高めているのかなあと思いましたね。キャッチコピー通りに「ニッポンVSゴジラ」を描くことに専念してるんだなあと、その点に気付いて感じましたよ。

そんな感じのことまでしか書けませんが、ちょっとでも気になるようでしたら、見に行って損は無いと思いますので是非映画館へお出掛けくださいませ。

その際、一つお気をつけいただきたいのが、松山では衣山シネマサンシャインで上映されています「IMAX版」というもの。今回は3D映像ではありませんが音響の迫力と臨場感があるヴァージョン。地域によって違いはあるかと思いますが全国の設定として、この「IMAX版」は8月10日までの限定上映なんだそうです。せっかく観るならいい環境でと思われる方は、あと一週間ほどしかないので是非ともお見逃しなく。

わたくしも未だ、あのシーンのあの辺りの描写どうだったっけ?と思い返したりもするので、もう一度見に行きたいと考えておりますが、どうせなら追加料金すごいけどエミフルMASAKIの映画館でさらにすごいらしい4DX版で見てみたいなあとすら思っています。

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