師走ってことで、それなりに忙しくなってきました。年末年始に出張を控えてますし、その業務の準備に、今回はアルバイトさんの募集業務。そんな時期なのに高松やら東京やらへ遠出の予定もあるし。年末の挨拶に顔を出したいところもあるし。なのでもうこれ以上余計なことは考えたくないのですよ。なのですが。
大判の封筒が事務所宛に届きまして。会計ソフトの弥生株式会社様からです。ああ、そういえばと思い出したのですが、サポートの更新に関する案内でした。
弊社は創業1期目の決算が近づこうという時に、この弥生さんの「弥生会計スタンダード」という会計ソフトを経理業務に導入したのです。
そもそも経理なんてやったこともないし知識も全く無かったので、取引先(=以前の勤務先)で管理していたExcelファイルでの現金出納帳を思い浮かべて、「経理ったってそれなりのテンプレートを用意してExcelでやればいいんだよね♪」くらいに思っていたのです。
しかし経理や簿記のことを勉強しているうちに、「総勘定元帳」とかいう歌舞伎や時代劇のタイトルみたいな帳簿が必要だということを知りまして、それはどうやらExcelで作るには複雑すぎて無理っぽいということが判明し、とにかく会計ソフトを使わなければ決算を終わらせることは出来ないという結論に至りました。ものすんごい知識や技術があれば可能なのかもしれませんが、わたくしにそんなものは…。
して、急遽会計ソフト選びに立ち向かうことになったのですが、もう何もよくわからないのでひとまず税理士さんもこれなら安心して薦めるという「弥生会計」をチョイスしたのでした。
実はその時、もうひとつ候補に挙げていた会計ソフト…というか会計クラウドサービスがありました。その名も「Freee」。本当言うと、こちらのほうが会社の規模的にもハードウェア的にも弊社には合っているのではないかという気がしているのですが、そのへんの細かい話はひとまず置いといて。
なぜ、そう思っているのに「弥生会計」のほうを選んだのかという理由にはこういうことがあります。
初めて簿記を扱うということで、簿記3級の試験勉強をしてみたところ(試験は不合格)、なんとなく仕訳や記帳の仕方の初歩が解るようになってきた。「Freee」は簿記が全く解らない人でも扱えるシステムが売りなのだが、逆に簿記をちょっと齧ってしまうとその独特さが却って入力しづらく思えたから。
税理士さんから見聞きした話によると、やっぱり信頼度が高いのは弥生会計で、いずれ税理士事務所に委託することになると弥生会計を指定する事務所もあると聞き、それなら最初から「弥生会計」を導入してた方が面倒が無いのではないかと思ったから。
例えば車を買うかリースするかみたいな話で、「Freee」だと月々の利用料を会社が有る限り払い続けることになるわけだが、パッケージ版の「弥生会計」を一度買えば、その後は古くなるまでそのまま使い続けられるだろうから、長く使えば使う程割安になるのではないかと思ったから。
あとひとつ、「Freee」は登録したらメール攻勢が激しく、そのヘッダーが迷惑メールっぽいので萎えたというのもあるのですが。
はい、それで、はじめのほうに書いた、今日届いた封筒に話は戻ります。
その封筒の内容はと言うと「あんしん保守サポート更新確認のご案内」というものでした。自分でもすっかり忘れていましたが、そういうサポートサービスに加入していたんですね。
導入にあたってパッケージ版のソフトを買ったわけですが(38000円くらいしたんじゃないかと思います)、それにはその「あんしん保守サポート」初年度無料サービスが付いていたのです。とりあえず無料なんだったら、と深く考えず申し込んだのですが、それは放ったらかしにしていると次年度からは有料で自動継続していくシステムで、更新したくなかったら手続きしなさいよ、という案内が届けられたというわけなのです。
このあんしん保守サポート。実はいろいろと特典がついていまして、当初はこんなのを無料でしてもらえるの?と大いに喜んだのでした。
例えば、購入したときは「弥生会計14」でしたが、このサポートに加入していると無償でアップグレードが出来ます。つまりその恩恵で今は新年度版の「弥生会計16」を使うことができるようになったということなんです。新版が出る度に買い替えるなんてコスト面でも大変だから、加入してるだけで最新版が無償で手に入るなんてすごくお得に思えました。
それから、不具合とか操作の不明点だけでなく、例えば仕訳のやり方のような内容の質問でもちゃんと答えてくれる電話&メールサポートが受けられる。これも当初はすごく助かりました。決算前に急に出てきた未払費用の処理のやり方なんてのを電話で教えて頂いたりして、このサポートのおかげで初めての決算を乗り切れたという部分も大きいのです。
他にも使ってはいませんが福利厚生サービスのクラブオフが利用出来たり、データのクラウドバックアップが利用出来たりというのもありますね。
そんな風にいろいろメリットもあり、実際に恩恵も受けてきたサポートなんですが、当初は無料期間が終わっても更新はどうかなあと思っていました。
それよりも実はつい最近、前述の「Freee」のほうでたまたま一ヶ月無料サービスの権利を頂いたりもしたので、もう一度しっかり「Freee」も触ってみて、使い勝手が改良されていたら乗り換えてもいいかもなと思っていた矢先のことだったのです。
そして弥生さんからの封筒を開けます。更新した場合に請求される年間サポート料は32400円と書かれてありました。
まずい、これ無理。そうはっきり思った瞬間でした。
何を勘違いしていたのか、わたくしこのサポート料を通常価格14000円程度と勝手に思い込んでいたので、その程度の安心料なら払ってもいいかなと思っていましたが…。
年間32400円ってこれ、毎年新版のソフトを買っているのと同じようなもんじゃん。無償ダウンロードっておい…とようやく気づいたのでありました。先に車を買うかリースするかみたいな喩えを出しましたが、それってわたくしの完全なる勘違いであって、「弥生会計」も言わばサポートに加入して最新版に保たねばならないぶん、リースで乗るのに近いものだったんですよね。
一つの方法としては、1期目決算以降は全く使っていない電話サポートや経理業務サポートを省いたセルフプランにランクダウンさせるという道もありますが、それでも年間28080円の経費がかかります。
そして根本的な問題として、Macユーザーであるわたくしには、弥生会計を使うためにParallels desktopとWindowsもインストールして非推奨な環境で使う、ということもあるわけです。
確かにソフトそのものは理解しやすいし安心感もあるものなのですが、この経営を圧迫するコストの前にいろいろ考えさせられてしまうのです。
だからもうこれ以上余計なことは考えたくないのですってばよぉ!