得意先社長は出張で依頼された仕事も無かった為、今日は一日フルに自分の仕事に取り組めました。などと書ければ恰好いいですが、結局家事にも追われるし、散髪したり穴の空いたジーンズの替えを買ったりしていると残された時間は僅か。
でもその僅かの中の5分ほどでイメージとドンピシャの映像が撮影出来たのは自画自賛してもいいと思いました。あー俺様天才。日頃から想像力を鍛えておくと、こういう切羽詰まった時に役に立ちますね。
これで連日追われてきた映像制作はひと段落つきました。オープニング用は編集も出来たし、エンディング用もその5分ほどで撮った静止画をちょっと編集すればOKです。
って、その編集をどうやってするのかが問題だったのですよ。
その前に、先に編集したオープニング用というものは、何をどうやって作ったかと言いますと、ある程度の数の静止画(写真)をMacBook Proに内蔵されているiMovieというソフトウェアを使って動画に加工しました。時間があればiMovieの使い方を一手順づつ画像も入れながら説明したいところですが、細かいことはまたの機会に。
撮った写真をiMovieに取り込んで、それらを順番に並べていき、その写真を何秒映すかを設定します。写真と写真の間はそのままだとパッパッと切り替わりますが、例えばクロスフェードみたいに、1枚目の写真がぼんやり消えていって入れ替わりに2枚目がじんわり現れる、というような効果が欲しい場合は「トランジット」を入れ込みます。その「トランジット」も右から左へワイプする、モザイク状に切り替わる等、色々な種類がありますので好みや得たい効果に合わせて選べばOKです。
また写真自体も、ピタッと静止したものだったり、映す範囲を少しずらして動かしているように見せるKen Burnsという効果も付けられますので、動きの有るスライドショーのように見せることも出来ます。そんな風にして動画っぽいものを作ったのでした。
iMovieではそんなツギハギ動画をQuickTimeで再生出来るような形式で、きちんとした動画ファイルにまでパッケージングできるのです。もうほんと良く出来たアプリケーションです。
しかしそれをどう上映するか、の段階でちょっと壁にぶつかりました。そしてエンディング用もどうやって作ればいいのかということも併せて頭を悩ませてくれます。
どう上映するか、なのですが。普通に動画を編集して友達や家族に見せる、というようなことなら動画ファイルを送ったり、YouTubeのような共有サイトにアップすれば済む話ですよね。でも、今やっているような、ステージパフォーマンスの一部として映像を使うとなると、再生や一時停止のようなコントローラー表示であったり、共有サイトの広告だったりが写り込んでしまうと興ざめしてしまいます。
そこで考えた末に思いついたのが、同じくMacにiWorkシリーズのひとつとしてプリインストールされているKeynoteを使うという方法でした。Keynoteとは、Windowsの世界で言うところのPowerPointというやつをApple流に洗練させたものです。プレゼンテーション用途につかうアプリケーションですね。
これはワープロソフトで作るような感覚でスライドを一枚づつ作っていって、それを順に積み重ねてパラパラ漫画や紙芝居を作っていくようなものとイメージすれば解りやすいかと思います。一枚のスライドに文字を入力して、その文字に装飾を付けたりアニメーションとして動きを付けたりすることが出来ます。写真も貼り付けることができます。
それくらいは使ったことがあるのですが、なんとそのスライドには音楽ファイルや動画ファイルを貼り付けることまで出来るのだそうです。そこまでは知らなかったので、早速オープニング用の動画ファイルを全面に貼り付けたスライドをひとつ作ってみました。
こうすると好きなタイミングでクリックすれば自動的に動画の再生が始まり、終わると止まり、何よりプレゼンテーション用に作られているので外部出力のプロジェクターはコントローラーだったりメニューバーだったりという余計なものが映りこまないように設定出来るので安心です。そしてMac本体の画面は、スライドのコントロール画面になり、操作には非常に便利になるのです。
さらにKeynoteを使うことで、エンディング用映像には字幕スーパーのような感じで文字を映して欲しいという要望にも応えることができるようになります。写真に文字を入れて、それがテロップのように流れて表示されるというような効果を付けるのも簡単なのです。そういう効果のサンプルが沢山プリセットされているので選択するだけで出来てしまいます。
まあそんな感じで、iMovieとKeynoteの2つのApple純正アプリケーションによって、なんとか完成までこぎ着けることができました。10年以上もMacユーザーでありながら、こんないいソフトが同梱されているにもかかわらず最近まで使ったこともなかったことは本当に宝の持ち腐れだったなと思いますね。
そして今やその2つのアプリはiOS用もあるので、やろうと思えばiPhoneやiPadだけで、ちょっとしたムービーを作ってしまえるのですよ。凄い世の中になってしまったものです。
さあ、映像方面の作業はとりあえずこれでOKそうなので、あとは朗読詩のほうにかからなくては!